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新盗難抑止システム開発 地域全体の抑止効果に期待(21.4.20)

新システムの親機(右)と子機の動作を確認するJA職員

 

富士通、エフアイ・テック株式会社は、果樹園への不審者の侵入を感知し、サイレンなどで警告する果樹盗難抑止システムを、JA南アルプス市の依頼を受け開発し、2018年4月から同JA管内で運用しています。

このたび同社では、JAが同システムを活用する中で出て来た問題点を改善した新たなシステムを開発しました。

エフアイ・テック株式会社の担当者とJA営農指導部は4月20日、JA南アルプス市管内の園地で同システムの実証実験を行いました。早ければ今秋からの運用を検討しています。

現在運用している同システムは、園地に設置した1台の機器が2つの赤外線センサーで直径30mの範囲を360度監視、侵入者を感知すると警告音と赤色灯で警告、園主にはメールで即座に通知が届く仕組みです。

電源は園地での使用を考慮し、ソーラーパネルで発電する無線方式を導入しています。

運用している中で

①360度監視するため、道路に隣接する園などは車が通るたびに反応してしまう(細かい調整が必要となる)

②園地の中心に設置するため、設置場所によっては日が当たりにくく、ソーラー発電が出来ず頻繁にバッテリーを変えなければならない

といった問題点があり、JAは同社に改良を求めていました。

新システムでは、園地に設置する機器をソーラーパネルや電源、赤色灯と警告音を出す機械(親機)と赤外線センサーを備えた機器(子機)に役割を分散させました。

また、子機の赤外線センサーの反応を180度や90度と狭い範囲も選択出来るようした事で、誤反応が減少し、道路沿いや住宅と隣接している園、飛び地などにも設置しやすくなりました。

運用開始時には車や歩行者等に反応してしまい、1日に100件以上の通知メールが来たとの報告を利用者から受けた事もあり、これまでよりも通知の精度が上がれば園主の負担も軽減されます。

さらに、親機をある程度自由に設置出来るため、園地内の日当たりの良い場所に置き発電を促したり、人目に付きやすい場所に置いて盗難を抑止したりすることが可能となりました。

新システムでは親機1台につき子機を50台まで連携出来るので、複雑な形の園地でも周囲に沿って子機を置き、死角を減らすことが出来ます。

親機と子機の監視範囲を繋げると、直線距離で最大80mとなり、今まで以上に広域を監視することが出来ます。

こうした事から、隣接する園地が複数ある場合でも、子機を複数台利用する事で全体をカバーする事が可能となり、今まで以上に地域全体の盗難抑止となることが期待されます。

一方で課題もあります。新システムは1件の貸し出しでも親機と子機が複数必要となる事などから、維持費や管理費といった点で従来よりもコストが掛かります。

現在JAでは機器を30台用意し、組合員に月額15,000円(税込)で貸し出しており、JAは公的な補助金などを申請するなど、出来る限り生産者の負担を抑えながら料金体系を検討するとしています。

この日の実証実験では、赤外線センサーの反応や設置方法を確認しました。

営農指導部手塚英男次長は「昨年度は大量盗難も発生しており、同システム未設置園の被害は続いている。これを機に、より一層生産者の利用推進に努めたい」と期待を込めました。

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