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剪定枝を炭にして温暖化抑制 JA果樹女性講座(21.11.22)

炭化した剪定枝に水をかける斉藤指導員

 

JA南アルプス市は11月16日、飯野支所管内の園地で果樹女性講座の研修会を開き、果樹の剪定枝を効率良く炭に変えることが出来る「無煙炭化器」についての講義を行いました。

剪定枝を炭化させ土に埋める事で、多くの炭素を長期間土壌中に貯留することが可能となり、温暖化の抑制が期待出来ます。

当JAは、山梨県が脱炭素社会の実現に貢献し生産された農産物を認証する「やまなし4パーミル・イニシアチブ農産物等認証制度」において、炭素貯留量が確実に見込める計画を認証する「エフォート(取り組み・計画)」を受けており、より多くの組合員に脱炭素への意識を高めてもらおうと、今冬に各地域で講習会を計画しています。

 

この日はJA手塚英男営農指導部次長が講義を行い、同講座受講生と飯野女性部員25人が参加しました。

飯野支所の斉藤洋一営農指導員が乾燥した柿の剪定枝約30㎏を同機器に入れ火を付け、20分程で水をかけて燃焼を止め、炭を生成するまでを実演しました。

参加した女性は「他の道具を使って燃やした時よりも、火が内側で回っている様に見えた。あっという間に炭になった」と驚いていました。

同機具は金属製で、直径1mほどの底を抜いたすり鉢のような形をしており、直接地面に置いて使用します。中に入れた枝に火を付けると、特徴的な対流燃焼を起こして器の中が高温状態となり、短時間で炭を生成出来るという仕組みです。

同県は剪定枝の処分方法で現在主流となっている焼却よりも、空気中に放出される二酸化炭素(CO2)排出量を減らす方法を検討しており、同機具の活用を進めています。

炭は水分を保つ力が高いため、土に埋める事で乾燥が続いても土が乾きづらくなり、作物の生育に良い影響があると手塚次長は説明しました。

当JAでは同機具について、現在までに組合員から50台ほどの注文を受けています。

また、剪定枝を粉砕しチップ化するウッドチッパーのレンタルも数年前から行っており、手塚次長は「当JA管内では古くから雑草生栽培が根付いており、ウッドチッパーも導入し焼却灰の削減に努めてきた。同機器の導入で新たな選択肢が広がった」と期待を込めました。

「4パーミル・イニシアチブ」とは、世界の土壌中の炭素量を毎年0.4%(4パーミル)増やす事が出来れば、大気中のCO2の増加分を相殺し、温暖化を抑制できるという考え方に基づく国際的な取り組みで、2015年のCOP21でフランス政府が提案しました。

山梨県は昨年4月に全国で初めて参加を表明。果樹の生産が盛んなため、果樹園内での剪定枝を炭化・貯留して温暖化の抑制することに力を入れています。

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